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災害危険地に不動産を持つリスク

近年の相次ぐ災害を受け、国土交通省は住宅政策を軌道修正するといった報道がありました。

内容を見てみると、2021年度にも災害の危険が高い地域を改修費用の補助などの対象から外す方針というものでした。

つまり、災害危険エリアは不動産の価値がない状況となる事が予想されます。

そのようなエリアに不動産を持ち続けると、売る事も出来ず、毎年固定資産等の支払いは続けなければならない「負動産(持っているだけで資産をマイナスにする不動産)」となる事が予想されます。

■住宅購入前に必ずチェックしなければならない「災害危険エリア」+「立地適正化計画」とは

現在は立地にかかわらず省エネルギー化や長寿命化の助成、税制優遇といった公的支援を受けられています。

支援の線引きによって、より危険の少ない場所に住まいを誘導するといった政策へと転換する事のようです。

かなり前より、立地適正化計画を発表しています。立地適正化計画は都市再生特別措置法に基づき、市町村が作る計画です。

令和2年7月31日時点で全国542の自治体が立地適正化計画の作成を行うことを表明しており、339の自治体で具体的な取り組みが公表されています。

立地適正化計画では、住宅を集める「居住誘導区域」(住む場所を集約)と、店舗や福祉施設、教育機関などの立地を促す「都市機能誘導区域」(仕事をする場所を集約)が設けられます。

要するに、街の中で「今後も活用していく区域」と「使わない区域」を線引きしましょうということです。

今回の税制優遇の除外エリアと、線引きをしたエリアで不動産の価値が変わるという時代になりそうです。

人口減少時代では社会資本を投下する対象を絞らなければ、自治体の財政が破たんしてしまう恐れがあります。

特に昨年からの新型コロナの影響により、経済不況となり、早期の見極めをしていかなければ、国の存続にも影響を及ぼしかねません。

住宅購入の場合、検討しているエリアの自治体が立地適正化計画の取り組みを行っているかどうかにプラスして、「災害危険エリア」の有無を必ず把握していただく事をお勧め致します。

■「災害レッドゾーン」をご存じですか?

ちなみに、今回の税制優遇等の支援の見直しは、たとえば土砂災害防止法に基づく特別警戒区域を念頭に置いているようです。

この区域は崖崩れなどの危険が高く「災害レッドゾーン」とも呼ばれています。

既に学校や商業施設の開発は規制しています。

ただ、個人が自分で住む家屋の建設はOKで、現在は国内の0.4%にあたる約20万世帯があるようです。

また、全世帯の23%は津波や浸水などを含め何らかの災害の危険がある地域に住んでいるようです。

このエリアは今後の規制エリアに該当する可能性があります。

これから住宅購入をされる際には、このようなエリアは避けたほうがよいのではないかと思います。

近年の異常気象の影響により、年々、災害の規模は大きくなっています。

1時間に50ミリ以上の雨が降る回数は、この10年で1.4倍にまで増えているようです。

2018年の西日本豪雨では約7千の住宅が全壊、1万1千が半壊。

7月の熊本豪雨では8千以上の住宅が浸水しました。

もともと浸水が想定されていた地域と実際に浸水被害が起きた地域は重なっているのです。

そのようなエリアに不動産を持つことのリスクは知っておきましょう。

国交省は住宅政策の基本として5年ごとにまとめる「住生活基本計画」を20年度末に改定し、対応を急ぐようです。

新計画には安全な立地への住宅誘導を進める方針を盛り込まれる予定です。

現在、耐震や省エネの性能が高い住宅は「長期優良住宅」と認定し、新築や改築の際に税制優遇や補助金を受けられるようにしています。

太陽光発電の有無や窓の断熱性を基準にした助成制度などもあります。

いずれにせよ、今後はこのような災害危険エリアや立地適正化計画の除外エリア(規制エリア)は、売りたくても売れないということが現実になってくるでしょう。

もしご自身が現在規制エリアに住んでいるようでしたら、住み替えを検討されるのも将来のリスク回避につながるかもしれません。

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弊社代表は一級建築士でもあり、不動産コンサルティングマスターの資格も持っています。

不動産・住宅に関するあらゆる疑問・質問にお答えします。

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